• 【ワークハピネス 】吉村 慎吾

死ぬまでにやりたい100のこと

最終更新: 2020年7月27日

「死ぬまでにやりたい100のこと」が一時話題になりました。「最高の人生の見つけ方」というタイトルで映画のテーマにもなっています。


米国版の主人公は、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマン。日本版の主人公は吉永小百合と天海祐希です。内容はいずれも、病気になり、死を意識した主人公たちが「死ぬまでにやりたい事」を書き出して、実際に挑戦する喜怒哀楽の物語です。

両作品とも見ましたが、私にはピンと来ませんでした。

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やりたいことファーストが人を成長させる!

「やりたいことはすぐにやる!」が私の子供の頃からの教訓だったからです。


「いつか○○に行ってみたい!」とか、「いつか○○に挑戦したい!」とか聞くたびに、「いつかじゃなくて今やれよ!」と思います。


小学校の頃、親が定期購読していた「リーダーズダイジェスト」という、世界のためになるお話を集めた雑誌に、欧米の有名な哲学者による「人生は短い。この本は読めてもあの本は読めない」という一文がありました。


本好きだった私は衝撃を受けました。図書館にたくさん本があって、いつか読もう!と小学生の時に前途洋洋たる思いでいたのですが、実際に計算すると、人生で読める本って高々数千冊。


ちょっとした図書館にも数十万冊の本があるのに・・焦り、絶望しました。人生の短さに初めて気づいた瞬間でした。


絶望の縁で少年は、「人生は短い。この本は読めてもあの本は読めない」を「人生は短い。いつか読もうではなく、今読もう!」「人生は短い。やりたいことはいつかやろう!ではなく、今やろう!」と転換して教訓を打ち立てたのです。


さらに考えていたのはタイミングです。人は歳をとります。「この歳でやりたい!ことは歳をとって大人になってからではできない!」のです。


「少年少女の甘酸っぱい純愛をしたい!」に「いつか少年少女の甘酸っぱい純愛をしたい!」なんて無いんです!中年の疲れ切った汚れた身体で、「少年少女の甘酸っぱい純愛」は無理なんです!


高校時代は、部活と甘酸っぱい純愛を満喫。大学受験は失敗。浪人。それでいいのです!部活もせず、遊びを我慢して、ガリ勉して東大入った連中が、大人になって「いつか・・」では絶対に取り返せない青春を私は体験したのです。


大学時代は毎朝パチンコに並び、夜は麻布十番のマハラジャ。春はテニスとコンパ、冬はスキー。大学は留年。それでいいのです!


二十歳前後だから体験して楽しいことなんです。歳とってから体験してもつまらないのです。人生、常に今しかやれない「やりたいことファースト」

直感に従い今しかやれない「やりたいことファースト」でやっていると浪人、留年、借金等、色々とツケが回ってきます。定期的なツケの返済は必要です。遊びまくったツケで留年して就職先がなかったので、手に職をつけなければなりませんでした。


そんな時だけ「やりたいことファースト」をしばし休止して、「今やるべきことファースト」の発動です。


仕事に関してやりたいことが特になかったので、大学の生協に行き、資格講座のパンフレットを一通り見ました。そして「公認会計士受験講座」のパンフレットを見て一瞬で決めました。


「公認会計士受験講座」のパンフレットの表紙が、ヘリコプターからアタッシュケースを持った仕立ての良いスーツ姿の男性が降りてくる写真だったのです。「これだ!俺は公認会計士になる!」と心に誓いました。

「今やるべきことファースト」で、公認会計士の受験勉強をやって、8月頭に試験が終わったら直ぐに今しかやれない「やりたいことファースト」の起動です。


模擬試験の判定が合格可能性20%だったのに「公認会計士になったらアタッシュケースとヘリコプター生活が始まる。アルバイトができるのもこれが最後」と超ポジティブに合格を確信していた私は、車好きの憧れだったガソリンスタンドで働きました。


「一日中車をいじれる!」「ガソリン安く入れられる!」「もしかしたら素敵な出会い、アルバイトラブ?もある?」なんて不埒な動機です。


奇跡的に合格し、公認会計士として働き出して「やりたいことファースト」を加速させて遊びまくっていたら、入社3年目の若造の借金が800万円に!


あちゃー!!大きなツケが回ってきました。こうなったら「今やるべきことファースト」の起動です。


不良社員だった私が借金を返すために必死で働きました。するとみるみる出世して、入社4年半で最年少のマネージャーに昇進。給料も入社時の3倍になりました。使える交際費が月50万円!


事務所内を肩で風切って歩く私でしたが、ある日「起業して上場してみたい!」と思ったので、公認会計士を入所6年で辞めて起業しました。公認会計士として順風満帆だっただけに妻に泣かれました。


「ホテル経営やってみたい!」「高級フレンチレストランの裏側知りたい!」と思ったので、老舗ホテルの再生を引き受けました。


自己破産?がよぎったりハラハラドキドキの連続でしたが「やりたいことファースト」のツケは回ってきませんでした。その後も「ワークハピネス広めたい!」と思ったので上場企業の社長を上場直後2週間で退任。


5年前に、ヨーロッパを巡りたい!と思い10数カ国をめぐり、去年は「パリに住んでみたい!」と思い、AirBnBで一軒家を借りて住みました。


「ソムリエってかっこいいな!」と思い、ワインエキスパートの資格を取り、「コピーライターってかっこいいな!」で、コピーの学校に行く。


全て働きながらの事なので、日程調整は大変です。休日が全て潰れたりします。家族のケアで、平日は皿洗いや子供の送り迎えに精を出して「パパも頑張ってるからたまにはご褒美」貯金に勤しみます。

私はこんな感じで直感重視の「やりたいことファースト!」で生きてきて、今「やりたいこと」を仕事にしているので、大袈裟にいえば、「やり残したこと無し」「いつ死んでもOK!」な気分です。

順番は「やりたいことファースト」、それでツケが回ってきたら「やるべきことファースト」です。


振り返れば、ツケの返済のために強制的に頑張るしか無い環境が、私をビジネスパーソンとして成長させました。後半に向かって徐々に「やりたいことファースト」でやっていてもツケが回ってこなくなりました。


順番を間違えてはいけません。多くの人は「やるべきことファースト」で「いつか、時間ができたら・・」「いつか、お金が貯まったら・・」とやりたいことを先延ばししています。


挙句の果てに、死の間際になって「死ぬまでにやりたい100のこと」では、何やってても楽しく無いと思います。

中国のことわざで、「木を植えるベストなタイミングは?・・・20年前。2ndベストは今」です。明日、車に轢かれて死ぬ可能性は高いです。「やりたいことファースト」おすすめです。ツケが回ってきても何とかなります。死にません。


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