- 【ワークハピネス 】吉村 慎吾
診断してから処方する
最終更新: 2020年10月27日
住宅展示場は営業の勉強として最高の場所です。
いまいちな営業パーソンはこんな感じ。いきなりパンフレットを渡して、
「弊社はツーバイフォーを特徴としておりまして、耐震性能が高く、、、神戸の震災の際にもツーバイフォー工法の住宅の倒壊例はゼロだったんですよ。あと、リビングを1F階とし、子供部屋へはリビングを通らないと登れないレイアウトはお子様との対話を生み出すために大変重要でして、、、また50年の長期保証が付いていますから、、、」
その会社の売りとなる特徴を一方的に語り続けます。
私がこの説明を聞いて何を思うかと言うと、
「最新の住宅で耐震性に難があるものなんて無いだろ、、」
「リビングは見晴らしの良い2階って決めているんだけど、、」
「大体において50年保証って言うけど、こんなVUCAな時代にあなたの会社が50年後も存在してると思えないな…」などと批判的な感想を思い浮かべています。
一方で、良い営業パーソンは、必ず最初に質問をしてきます。
「吉村様が家づくりにおいて大切にしたいものはなんですか?」
「う〜ん。デザインかな?特に内装のデザインは長時間過ごして毎日目にするものですから重視したいですね。」
「デザインなんですね。実は私どもが最も大切にしているのもデザインなんです。インテリアに関しましては専任のインテリアコーディネーターをお付けしまして吉村様のご要望をしっかりとデザインとして表現することを大切にしています。」
というように、顧客の重視しているものをしっかりと確認してから、そこに対して1対1で自社のセールスポイントを強調して伝えてきます。もちろんその会社のパンフレットを見ると、耐震性のことや、50年保証のことも書いてあります。でもあえてその話はしないのです。
提案営業の鉄則:「診断してから処方する」
風邪で病院に行って、何も質問されずに下痢止め薬を処方されたら納得いかないですよね。
提案営業も一緒です。まず『診断する』。しかるのちに『処方する』。
顧客は自分に1番フィットしているものを探しています。デザインを重視しているならばそれ以外のものは余計なものです。住み替えを前提としている人にとっては『50年保証』は余計なもの。余計なものを強調すると、自分に1番フィットしているものではなくなってしまいます。
購入前と購入後、どちらの方が購入した製品のパンフレットを見る時間が長いかご存知ですか?
実は、圧倒的に購入後なのです。意外ですよね?
顧客は自分の重視する一点のポイントで購入を決めます。デザイン重視でその製品の購入を決めたのち、
「本当にこの決断で良かったのかな?」と心配になる時があります。
そんな心配を解消してくれるのが製品パンフレットなのです。
製品パンフレットには購入を決断した製品の良いところしか載っていません。
デザイン重視で住宅を購入して、
「樹脂サッシだからアルミよりも結露が少ないんだ!」
「50年保証もついているんだ!」
と、その他のセールスポイントを見て、決断の正しさを再確認して安心するのです。
「診断してから処方する」
提案営業を担当している方は意識してみてください。
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