- 【ワークハピネス 】吉村 慎吾
社畜になりたくない!
先日、母親のお誕生日会で、身内が集まった時のこと。高校一年生の姪っ子の発言に一同びっくり。
「社畜になりたくないから勉強してる」
「社畜」という言葉を知っていることにまずはびっくり。「社畜って言葉どこで知ったの?」と私が訊ねると、「学校でみんな普通に使ってるよ。学校で先生にいろいろ指図されても『うちら社畜』って使うよ」との返答。
自分の行動を自由に選択できない状態を総じて、「社畜」と表現するらしいのです。
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社畜とはなにか
女子高生が「社畜」を日常会話で、形容詞的に使っている事実にびっくりし、同時に「社畜になりたくないから勉強してる」高校生が大勢いると知り、大変頼もしく思いました。
Wikipediaによると、「社畜」とは、「主に日本で、社員として勤めている会社に飼い慣らされ、自分の意思と良心を放棄し、サービス残業や転勤もいとわない奴隷(家畜)と化した賃金労働者の状態」とのこと。
かつては「社畜」も悪い選択ではありませんでした。「自分の意思と良心を放棄し、サービス残業や転勤もいとわない」見返りとして一生涯の面倒を見てもらえたからです。
ところが、現在では「社畜」と化した末にリストラで解雇されて原野に放り出されたりします。
飼い慣らされた従順な羊が原野に放り出されたらその末路は悲惨です。姪っ子に聞いてみたら「終身雇用」や「大企業の安定」は嘘だと喝破していました。
そして将来の夢は「外科医」となって人の命を救いたいと。自分の高校時代を思い出すと姪っ子の意識と見識の高さに驚愕です。
バブル育ちで「経済成長は善」「大企業に入れば安心」と叩き込まれて敷かれたレールに乗ることだけを考えてきたおじさんたちと大違いで、現代の若者は自分の人生を自己責任でよく考えています。
でも、彼女は都内進学校に通うお勉強のできる一部の若者代表。多くの若者はこれほど意識も見識も高くありません。
7年前のこと、「イノベーターズ 革新的価値創造者たち---イノベーターが生まれる組織の法則 」という本を出版し、その関係で何度も講演しました。毎回、聴衆の反応は良好で自分の主張に手応えを感じていました。
ある日、東北地方のある都市の商工会議所で講演したところ、聴衆の反応が悪いのです。講演後の懇親会で理由が判明。
一言でいうと、「環境変化にあらがってイノベーション起こさないでも、環境変化に馴染めばいいんじゃないの?」という感想。イノベーションは善だと思っていた私は眼から鱗が落ちました。
雪深く「自然の偉大さと人間の非力」を日々感じている人々は、環境に抗うよりも環境に馴染む生き方を指向するのは道理です。
「社畜」に抗う生き方もあれば「社畜」に馴染む生き方もあります。「社畜」を選んだ場合のリスクもしっかりと覚悟して自己責任で「社畜」を選ぶのも素晴らしい生き方です。
1番よくないのは、何もか考えずに親や先生の意見に流されて「社畜」を選び、リストラされる場面で親や会社や世間を恨む他責思考な生き方です。
自責思考ならば何が起きても楽しめます。幸せは自分次第。他責思考だと幸せは環境任せ。気分の浮き沈みが激しいストレスフルな人生になってしまいます。
「社畜」に抗うと決めたらなら、
・一生懸命勉強する
・積極的に自己投資して見聞を広める
・積極的に様々なコミュニティーに参加する
「社畜」に馴染むと決めたらなら、
・地味な生活を守り、しっかり貯金する
・お金のかからない趣味を持つ
・副業力を高めておく
他人の意見の流されず自責思考で選択の自由を楽しみましょう。
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